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08/24のツイートまとめ

JAZZyaro

マイブログ「映画の災難」、このたびデザイン一新! ぜひ、一度ご覧下さーい。   新作プレビュー 『 ロケットマン 』 https://t.co/iTyas5RuBx
08-24 00:43

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新作プレビュー 『 ロケットマン 』

◆ エルトン・ジョン--ひとりぼっちのアイツの物語

ロケットマン
(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved.

★ 《 STAFF & CAST 》
監督:デクスター・フレッチャー 脚本:リー・ホール
撮影:ジョージ・リッチモンド 音楽プロデューサー:ジャイルズ・マーチン
出演:タロン・エガートン/ジェイミー・ベル/リチャード・マッデン


 念のため言っておくけど・・・‘Rocket Man’エルトン・ジョンの楽曲のタイトル。エルトン・ファンには言う必要もないけれど、日本海にミサイルどかどか撃ち込んでる、どっかの国の指導者だと思われちゃ困るから。
 ついでに付け加えると、今回は何も解説する気はありません。
 ただ、ただ-

     見るべし!

 とだけお伝えしときます。最近の若い人達に馴染み薄だったハズのクイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディ』があんなに当たったわけだから、同じ1970年代から現在まで走り続けているエルトン・ジョンの伝記映画にだって、客は来る、と信じてる。でもね、そこが映画興行の怖いとこ。〝絶対ヒットする〟なんて口が裂けても言えない。だから-

    見てね!

★ 《 STORY 》
レジー少年

 レジー(レジナルド・ドワイト、エルトンの本名。演じるはタロン・エガートン)は、少年時代から絶対音感を持つ天才児でありながら、その異能さゆえに父親に嫌われ、母親にも愛してもらえず、お婆ちゃんっ子として育つ(こんな辺りは作家のトルーマン・コポーティと似てる)。

成功をつかむ

 やがて彼はロック・ミュージック界で大ブレイクしヒットメーカーになっていくが、にも関わらず相変わらず心は充たされない。それは依然として家族に愛されないばかりか、ゲイゆえに付き合う人間が限られ、しかもその相手の男ってのがビジネス優先の怜悧なマネージャー。だから心も体も搾取されて、挙げ句にポイ捨てされてしまう。

理解者バーニー

 本当はエルトン、売れない時期からの相棒で作詞家のバーニー・トーピン(ジェイミー・ベル。上記の写真、中央)とステディになりたいんだ。でも彼はノーマルだ。楽曲制作の佳きパートナーではあっても、私生活での、ラブ・ライフでの相手にはなりえない。
 それでもだえ苦しむエルトン。ファンがごまんといるのに、誰も親身に自分を看てくる人がいないという孤独感。孤立を深めて自暴自棄になり、奇抜というよりも時にドラッグクイーンのようなハデハデなステージ衣装で歌い踊るという、半分やけっぱちなステージング。そして私生活でヤクにのめり込む狂気・・・喪失感疎外感が積み重なっていけば、結果は自ずと知れたもの(自死か)。
 ロック界の大スター、希代のヒットメーカー、世界のアイドルながら〝猥雑な汚れたピエロ〟と化し、地上をのたうつ堕ちた天使のエルトンが向かう先は、果たして天国か地獄か?

跳ねるエルトン
(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved.


 個人的には、このバーニーとエルトンの件(友情)が一番胸打たれた。ゲイとゲイじゃない男との友情。良かったよね。支えてくれる人っていうのが、プライベートでは愛情関係にない、っては一般の社会でもよくある事だけど、それにしてもこんなケバケバしいロック・ミュージシャンの物語の中で、二人の友情は一服の清涼剤。胸がじーんとした。

道化を演じて
愛されたくて道化を演じても、君は君でしかないんだ!
(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved.


 当然、エルトン・ジョンの名曲オンパレードだ。あの曲もこの曲も出てくる! 本当はイチイチ、どの曲がどこにかかるか、言いたいんだが、それは止めとこう。それこそが《お楽しみ》だから。
 でもなー・・・言いたいなぁ・・・あの‘Goodbye Yellow Brick Road’(邦題:黄昏のレンガ路)があんなシーンで!って・・・イヤ、止めとこう。

ユアソング
そうだ、君は君自身の歌を歌えばいい。それこそが ‘YOUR SONG’ だ。
(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved.


 最後に、これは誰からも愛されたくて、しかし愛されなかった、それでもひたすらに愛を探し求めたエルトン・ジョンという〝ひとりぼっちのアイツ〟NOWHERE MANの物語。

 そして、同時にこれは〝ひとりぼっちのアナタの物語〟かも知れない。




■ 8月23日より全国ロードショー。配給:東和ピクチャーズ ■ 
   公式サイト:https://rocketman.jp/ 


         **************************

『祇園の姉妹』や『浪華悲歌』で日本映画にリアリズムを打ち立て、『西鶴一代女』『雨月物語』等の名作を放った溝口健二の人生を、伊藤大輔・小津安二郎・黒澤明などライバル監督やスタッフとの確執とともに描いた 『 ラストシーンの余韻 』、紙の書籍で発売!

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未公開の【黒澤明 『トラ・トラ・トラ!』事件の真相】解禁!

■ 公開停止解除! 「黒澤コラム」の12~27回をリフレッシュ大解放!




 日頃から当ブログをご愛読しただき、ありがとうございます。

 当ブログ「映画の災難」はまったく同じ内容のもう一つのブログ「巨匠のムチャブリ」http://fanblogs.jp/pdyz92as/">(http://fanblogs.jp/pdyz92as/があり、そちらでは日にちごと、時間ごとのアクセス数やアクセスしたページをチェックできる【アクセス解析】機能があり、ユーザーがいつ、どういうコラムを好んで閲覧しているのかが分かるようになっています。
 そこで常にアクセス数が多いのが黒澤明の『トラ・トラ・トラ!』監督解任事件にスポットを当てた【巨匠のムチャブリ-黒澤明 『トラ・トラ・トラ!』事件の真相】です。
 今から6年前、このブログを開始した2013年の2月19日から3月17日までの約1ヵ月間に掲載したものですが、これが未だに、依然として、アクセス数が多く人気でございまして不思議な気がしますが、それもこれも黒澤監督の人気の高さ、また当時とても期待され最大の話題であった超大作『トラ・トラ・トラ!』を降板するという大騒動への興味ゆえのもの、と思っています。
 そこで、コレを電子書籍や紙書籍にするために第12~26回(途中、別コラムが1回入るので全部で27回分)を未公開にしておりましたが、閲覧者が絶えないのでこれを解禁し、全27回を公開することにします! すでに対象ページを含めた【巨匠のムチャブリ-黒澤明 『トラ・トラ・トラ!』事件の真相】は全ページ公開されていますので、改めてご愛読のほどよろしくお願いします。

 公開につきまして、書籍からの引用を罫囲みにしたり、ビジュアルや関連本、グッズの広告を充実させて、見やすいレイアウトに修正。また書き上げた2013年以降に仕入れた情報なども網羅しております。興味のある方は是非。

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 また黒澤ファンに一言。私が書きました『ラストシーンの余韻』は、黒澤明や小津安二郎に比肩する大巨匠・溝口健二監督に関する評伝ですが、実は黒澤と溝口の比較--作品論でのそれではなく、演出時のゴネ方俳優に対する血も涙もない態度NGを連発する異常な完全主義など--について、かなり詳細に、濃密にやっております。第9章の「鬼火に魅入られた人々」などはクロサワとミゾグチの映画人生の比較を徹底的に行っているので、【巨匠のムチャブリ-黒澤明 『トラ・トラ・トラ!』事件の真相】を閲覧しに寄っていただくファンの方々には特に興味深い論考だと思います。是非、こちらも一度ご覧ください。
〔一番下の広告バナーの左下にある 《 続きを読む 》 をクリックすると「ラストシーンの余韻」の第9章の冒頭が出てきます〕

 またこの黒澤監督に関するコラムは、今回の全27回の『トラ・トラ・トラ!』事件に、2作後の『影武者』で再度、混迷なる映画制作(の地獄)に陥る黒澤監督の苦闘を書き加えた、長い検証コラムとして今度こそ電子書籍か紙書籍で発表する予定。こちらもお楽しみに!

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PS1 「ジャズ野郎」表記改め   黒澤監督のコラム以外のコラムでも、特に初期の文章内では、私・高村(筆者)を意味する言葉として「ジャズ野郎」を使用しています。3年前に今のブログタイトルに直し、できる限り訂正していますが、記事が500本以上もあるので手が届かない状態。ジャズ野郎=私(高村)、という意味ですので何とぞよろしく。
                   ***
PS2 「アドレス変更のミスのお詫び」   ユーザー様からの意見や感想を送っていただく場合のアドレス設定をミスっており、2018年の6月から今年の6月までの1年間、当ブログ宛のメールや投稿に気づかずじまい、よって無反応のままでした。誠に申しわけございません! 昨年6月に引っ越して、その後、設定変更しないまま1年間経ってしまったための不手際です。現在、使用可能なメールアドレスに変更しましたので、意見・感想・絶賛・悪評などありましたら、お寄せ下さい。

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08/16のツイートまとめ

JAZZyaro

どーにかなんない?   日ハム栗山監督、2年ぶり9連敗を“謝罪”|BIGLOBEニュース https://t.co/0zrrHJCjtO
08-16 01:40

吉本--笑芸を扱う会社の笑えないレジーム(最終回)

■ 吉本新喜劇は〝串カツと通天閣の香り〟-上沼恵美子の吉本観

クギヅケ ロゴ
★ 「上沼・高田のクギヅケ!」読売テレビ 関西エリア・中京エリア 
  毎週日曜日ひる11時40分~放送!
Copyright (C) YOMIURI TELECASTING CORPORATION. All rights reserved


 下記の上沼恵美子のコメントは、今年一番胸を衝かれた言葉かも知れない。長いけれど、じっくり味わって読んで下さい。なお「上沼・高田のクギヅケ!」は公開収録なので、観客のリアクション(笑い)が所々挟まります。(場内爆笑)はそのこと。

◆上沼恵美子(共演者:中川家・礼二ほか)◆

 ・・・ちょっと言わせていただくとね、宮迫さんと二人の会見ね。私一個人として温度差があったわ。何回も見るから判ったんだけど、ハイ、あのう、田村亮さんは本当に項垂れてた。そして反省してた。やつれてた。「ホント、ウソついててすいませんでした」と言ってこんなんでした(痩せてアゴが細くなった、というゼスチュア)。

 宮迫さん、元気でした(場内爆笑)。あの、方向変えたっていうたら、また宮迫さんに怒られるかもわかんないけど、要は結果で方向が変わってしまったんですよね。吉本興業はこんなんや、っていう。
 それ私、宮迫さんを責めてるちゃうんですよ。気持ちはよく判るんです。でも一応、あの時はあなたがウソをついたという謝罪、(それを)さしてくれなかった吉本に対して、「オレ達は腹立って、もう辞めるつもりでここに出てきてます」
と言ってますけれど、あなたはそうじゃない。
 〝食べていけない吉本の芸人を庇うアニキや〟って思って、ちょっと正義感に、後半、燃えたと思うけど、あたしから言わしたら、あなたは悪い見本を見せたわけよ、後輩に。
 あれだけの宮迫さんのようなスターになって、宮迫さんに憧れて、いや、ダウンタウンにはもちろん憧れてますよ。宮迫さんに憧れてダァーッと6000人も入ってる、そういう人達に悪い見本を見せたんや。
 「あのう、ボクは謝罪する」言うて「ハイ」とこう出てきてやってるんやけども、アレ、謝罪になってない。なってないんですよ。あなたは悪い見本を見せたんやから。
 ほいで「若者は食べていけないんですよ」、若手芸人は食べられへん、というような方向に、あなたは舵を切ったけども、アレ違うと思う。

 それはあなたが悪い事したんやんか。ウソをツイたんや、そしたら、やっぱり、シューンとなって一緒になってやつれなアカン。

 で、最後は締めるねん。そこがね、またあの人がスターになったとこや思うんです。「吉本に対してどうですか」(と訊かれて)、「吉本にこんな事、ボクはしたくなかったですよ。吉本には感謝しかないじゃないですか!」(場内爆笑、拍手)

中川家・礼二「(上沼が謝罪会見を)何回も見たっての判ります」

 何回も見た。そう、(私、宮迫の)ファンやねん。なんでやねん!(場内爆笑)

 だからね、そこで締めたらええわ、ちゅう話ではないんですよ。そこで何をしてるんだ、という。やっぱりアレは謝罪ですから。吉本が言わしてくれへんかった、そんなのはもうよろしいやんか、関係あらへん。今の吉本の内情、私ら聞いてどうなるんですか。そんなの、ほっといて下さい、なんの興味もないわ。
 

 それよりも私は、大阪のシンボル、文化、芸の文化、吉本興業やんか。私、ちっちゃい時、土曜日帰ってきたら、新喜劇の幕が開く音、チャンチャカ、チャンチャカ、チャンチャカ、チャンチャン言うて、あー土曜日やな、思うて
 幕がバァーッと開いたら、「オッチャン、キツネうどん」、「800万!」言うて(場内爆笑)。
 それを聴きながら、見ながらタコヤキ食べた。これがちっちゃい時の、私らの、関西の、言うたら私達の土曜日だったわけ。土曜日、そういうもんだった。


 それをね、あのう、ま、それをねって言うのも可笑しいんだけど、そこは、悪いんですけど、会長さん、申し訳ないんですけど、大崎さん、あのう、忘れないでいて欲しいんですよ。
 やはり、大阪はバカバカしくって、しょーもない事でズデーンとか。あのお笑いは、絶対に、あのう、コレ、世界共通やと思うんですよ。大阪発信でドーンと東京進出、ダウンタウンさんとした。これも素晴らしい。今度、今、世界にも行ってますよ。凄い。もう、アメリカも公演行ってる、パリ公演、NY公演、新喜劇行ってます。凄いです、私、吉本ってこんなに大きくなるんや、って。こんな頃から見てるから。
 素晴らしいとは思いますけれども、コレ宮迫さんとは関係ないですよ、そこはねー、もう、会長さんには申し訳ないんやけども、やっぱり! 

 大阪の文化、大阪のあの串カツの香り、通天閣。通天閣の香りと串カツの香り、アレをアメリカに持ってって下さいよ。あなたはエッフェル塔を建てようとしてますよ。それはいらんと思います。大阪らしくないじゃないですか、それじゃ。


 私、大阪の笑いっていうのは、そういう意味のない、いや、ばかばかしい、なんやコレ、ナンセンス、コレが笑いや思うんですよ。それを忘れてンねん。(会社が)大きくなりすぎたらこうなんねん。

 とにかく私は、あのチャンチャカ、チャンチャカ、チャンチャカチャンチャン、という、道頓堀の、あの匂い。空気。笑い。意味のない、あの、ワハハハ・・・あの吉本に還らにゃあかんって! 何を深刻ぶってんねん。
 ま、言ったら、今、文枝さんとかカウスボタンさんとか、なんかあの、巨人・阪神さんとかあのへんから、もう、吉本っていうのはどーんと大きくなって、それで次はダウンタウンさん、さんまさんが来て、東京行ってどーんとなって、大崎さんのホント手腕やと思いますよ。それでグッと大きくなったわけや。大きくなったんや、素晴らしい事やねん。私は、それはもう拍手しますよ。しますけども、こない中身まで!
〝芸人食べていかれへん〟って、〝そんな会社はない〟ってそんな。

 それをみな承知で入ってンねん。みんな吉本の芸人なりたいねん、吉本のハッピを着たいねん。そして宮迫さんのように、なりたいねん。上っていきたいねん。どうしたら、なれるんでしょう?

 腕です。これはやっぱり腕です。中川家だってそうでしょう? 


中川家・礼二「ハイ」

 あなた、M-1グランプリ獲ってるよね。

中川家・礼二「ハイ」

 M-1グランプリ獲ったらええやんか。そういうチャンスだって貰ってるわけです。M-1グランプリなんか昔なかったんやで。1回目やね?

中川家・礼二「1回目です」

 そういうチャンスを吉本は作ってるやんか! スターの街道をちゃんと絨毯をひいて作ってくれてるやんか! 会場もいっぱいあるじゃないですか。それでピンハネがきついとか、それはネタで言うてんのやろけども、そんなもん承知で6000人の芸人は吉本の芸人になりたくて、夢を見て、行ってねんから。夢を見て、あなたになりたくて、宮迫さんになりたくて、みんな頑張ってんねんから。


<中略>    mc紹介


 ファミリーが6000人だったら、みんな食べれるようにしてやってくれ、とかそんな無茶言うたらあかん。ファミリーちゃうねん、ちゃうねん、違うねんて。

 上っていきたいんだったら、ダウンタウンになりたいんだったら、さんまさんになりたいんだったら、(バンッとテーブルを叩いて)面白くなれ!  それだけよ。人気を、人気を高めて下さいよ。キャーッて、あなたがいないと、あなたを見たい、あなたに触れたい、あなたのテレビがないとダメーッって言わしたらいいじゃないか! 力でしょうが。吉本の体制がどうだ、とか。何を言うてるンや? 何の話やろ、と思うて。

中川家・礼二「やるしかないですからね。そんなもん」

 やるしかないよ。そうよね、面白くなる以外ないよね。そう、そのために入ってるんじゃなの? 難しい事考えるために入ったン?

中川家・礼二「いや、考えてないですね。それを、偉い人を振り向かすために。まま、お客さんのためでもありますけど」

 お客さんのためですって。そんな、考えさせる、なるほどなァていうね、(立川)談志さんの落語やないねん、吉本新喜劇とか吉本っていうのは。ホントに、あと明日笑ったら、ファッと2秒後には忘れてるような笑い。そういうものが、ものすごぅ値打ちやと思うんですよ。そこを大事にしてもらいたいと思うんですよ。
 (なのに)なんでこんな深刻な話になっていかなイカンのかな、と思う。
(以上、「上沼・高田のクギヅケ!」8月4日放送分より)


 このコラムの第2回で、21年前に大阪を旅した事を書いた。その時、しょーもない事でズデーンとコケる「吉本新喜劇」を生で観た。実は小学校の頃(昭和45~50年)、北海道でも吉本新喜劇の中継が土曜のお昼にあって、それをよく観ていて親しんではいたのだが、生で観ると(当然だが)テレビで観るより面白かった(この頃、藤山寛美の松竹新喜劇も北海道では放送していた。局違いで同じ土曜のお昼。だから僕ら道産子の五十代は、幼少時に吉本・松竹の両新喜劇に接している)。
 だから吉本新喜劇は串カツと通天閣の香り、大阪特有の文化だ--という上沼さんの指摘を聞いた時、ちょっと涙が出た。私も土曜日に昼飯を食べながら、これらを観ていたからだ。
 2025年に大阪でまた万博が開催される。万博で大阪の街が変わってしまう前に、串カツの香りのする道頓堀やミナミあたりをまた歩いてみたいな、と思っている。 〔完〕




         **************************

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吉本--笑芸を扱う会社の笑えないレジーム(11回)

■〝芸人は猿回しの猿だ。謝るのは飼い主〟

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 最後に、当コラムの第8回でちょっと触れた、ビートたけし上沼恵美子のテレビで発したコメントを(出来るだけ正確に)紹介しておく。ベテラン芸人の話はいいですね、どんな話題について話しても含蓄がある。

◆ ビートたけし ◆


 ま、あんまり言うと、放送禁止だらけになっちゃうんだけど、ま、女衒ってかね、ウン、人買い(人飼い?)事務所なんだ、要するに。

 で、ね、猿回しと同じで、オイラ、猿なんだ、芸人だから。猿は猿回しが使ってンの。その猿が人を噛んだからといって、猿に謝れたってダメなん。飼ってるヤツが謝るの。

 ウン、ほいで、あのう、芸人にこういう姿を見せればリスク負って、あん時の涙を流して記者会見したヤツの芸を誰が見て笑うんだ、ってなるから、コレはやらしたくないんだよ。コレをやってくれるな、って思うわけ。

 芸事というのは、人を笑わせるって事は、そういう事を全部忘れて、明るく、くだらねぇナ、って事が芸なんだから、それをやってしまわなきゃいけないようにした事務所はオカシイって。

 あと、もっと考えなきゃいけないのは、闇とかなんかいっても、それをやんなきゃ食えないような状態の事務所の契約は何だっていう。だからちゃんと若手も出てきて、事務所がこういう仕事やっていくらくれた、って言ったほうがいいんだって。
 そんでなきゃぁね、あのう、食えない。家族がいて食えないようにしたのは、いったい、誰なんだ、っていう。だったら雇うなよ、って事だから、最低保障ぐらいしろよ、って。

 ウン、あと、やっぱり、あのう、本当に何回も言うようだけど、お笑いにとってこんな恥ずかしい姿は見せてほしくないのよ。
 ウン、俺ぁもう、逆に怪我しても何しても出てったけど。〝ホラ、こんな醜い姿を見てえンだろ、見してやる〟って肚決めて出てったけど、これは肚決めてないじゃない。可哀想だよ、こんな事さしたら。

 だから俺も先に言ったんだ--すぐ言っちゃえ、って。いくら貰ったって言え、って。
 で、それでそん時に、宮迫達が言ってるように、事務所とみんな出てきて〝スイマセンでした〟、それで済んだんだよ。

 それで何ヶ月か、1年かもしれない、半年かもしれないけども、絶対に謹慎さして〝出直します〟って言えば済んだ事なのに、ジャンジャンジャンジャン大きくして、週刊誌も2弾3弾やるから、こんな事になってしまって。

 大体、本当の事言うと、お笑い芸人に、そのぅ、なんだ、社会性とか、その、凄い、なんだ、安定した、あのう、事を望む社会はちょっと変だよ。
 オイラはそれが嫌で(芸人)やってるんだから、だから、あの、品行方正さを漫才芸人に求めちゃダメで、じゃ品行方正なタレントがいいのか、っていったら「最近ツマンナイ」って平気で言うんだから、見てるヤツは。危険度がない、とか。じゃ、どっちがいいんだって事になるでしょ。だから、もう、苛つくんだ。

 片っ方で、凄い、あの、立派な社会人を求めてるくせに、芸に対しては危険度がなくなった、とか、ツマンネェとか、平気で言うんだから。どっちなんだ、一体っていう。
 オイラは綱渡りをしてなきゃいけないから、タイヘンなんだって。
(以上、「新・情報7DAYSニュースキャスター(TBS)」7月20日放送分より)

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吉本--笑芸を扱う会社の笑えないレジーム(10回)

■ 冷たい態度やキツイ言葉は、イコール冷遇&ハラスメント、ではない

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 エ、ちょっと待て、木村政雄って大崎洋の上司だった人だろ。だったら「加藤、絶対許さねぇ」って言ってる大崎会長みたいに、理由も聞かずにバッサバッサとクビにするに決まってるジャン・・・そう思われる人もいると思う。

 実際、テレビで木村さんを見ていた私も「この人、頭良さそうだなー。もう、仕事できないヤツは罵倒・冷遇されて、バシバシ斬られるンだろうなー」と思っていた。

 木村さんと名字が同じだが、性格も生き方もまるで違う横山やすし(木村雄二)が亡くなって(1996年1月21日)、しばらして出た評伝「天才伝説 横山やすし」(1998年1月)はすぐに買って読んだ(確か一日掛けて、ひと晩で読んだと記憶する)。

 面白くてやがて哀しい本だった。面白くてやがて哀しい、のは横山やすしの人生がそうだから仕方がないのだが、このやすしの、いや、やすし・きよしの良い時も悪い時も一緒にいたのが木村政雄さんであり、東京吉本の所長になってからもヤスキヨのスケジュールは、直に就いた担当者ではなく木村さんが一手に管理していたようである。やすしの母が亡くなった時、ちょうどテレビの本番前で本人に知らせると意気が下がると思い、木村さんは本番後に母の死を知らせて素直に謝罪した。その時、やすしは「この男は切れる」といっぺんに信頼し、以後、ずっと信頼を寄せてきたのだが、そんなやすしに吉本解雇を通告したのもこの木村さんであった。
 「天才伝説 横山やすし」は一芸人の光と影が精彩に記録され、(私だけかもしれないが)読んでいて目がくらむような瞬間があり、様々な知らないやすし像とエピソードが紹介されている。

 中でも感動したのは、当時、やすしのマネージャーだった大谷由里子(当時は結婚前で旧姓・松岡。愛称は〝まっちゃん〟)の本『吉本興業 女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」』からの引用であった。

■ 相方が選挙に出馬、ひとり孤立したやすしを気遣う〝優しさ〟

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 1986年、やすしの相方、西川きよしが参議院選挙に出馬した。この選挙期間中はもちろん、当選したらやすしと漫才をする芸能活動も今まで通りには出来なくなる。やすしは相方の選挙出馬に大反対であり、そしてこの選挙出馬がやすし・きよしのコンビ仲を冷えさせて、やがて再度の不祥事でやすしが吉本を負われてコンビ解散となっていく原因になった、とも言われている。
 芸能人で選挙に出、政治家になった人は何人もいるけれど、この時、漫才ブームは下火だったとはいえ、漫才界でトップにいたやすし・きよしだけに、きよしブームが巻き起こり、トップ当選することになる。大学を卒業し社会に出たばかりの私は、その狂騒をテレビで見ていた。
 しかしやすしにしてみれば、好きな漫才を自分の思うようにやれる機会が失われるだけでなく、相方のきよしだけに注目が集まって、いわば邪魔者扱いに。その事が腹立たしい。
 表向きには、相方ガンバレ、としながら、きよしの対立候補を応援したり、余計な事をテレビや寄席で発言してヒンシュクを買ったので、さすがに「口にチャックや」と自重することに。そんなやすしの周りには人がいなくなり、寂しがり屋の彼は余計、孤独感に襲われる。それを間近で見ていた、マネージャーのまっちゃんは同情するに忍びなく、選挙できよしが大勝した日も大阪にはいられず、東京の吉本支社にいた。

 選挙の次の日も、朝から東京事務所にいた。大嫌いな木村(政雄)さんも事務所にいた。事務所にはわたしと木村さんの二人っきりで、正直「いやだなぁ」と思っていた。
「西川さん、今日から先生やな」
 いきなり木村さんに声をかけられた。素直じゃなかった私は、「いやな、おっさん」と思いつつも「はい」と答えた。
「横山さんは?」と木村さんが尋ねた。
「わかりません」とわたし。
 しばらく沈黙が続いた後、木村さんは無表情のままこう言った。
「(立場の)良いほうには、みんな行くもんや。その時、誰がつらいかなんて誰も考えていないよな。だけど、つらい時でもつらい事をちゃんと逃げずにやっている人間をきちんと評価しないとだめだよな」
 耳を疑った。目が潤んで木村さんの顔がかすんだ。

出典:「天才伝説 横山やすし」に引用された『吉本興業 女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」』の一節


 ここを読んだ時、グッときたのはもちろんだが、同時に今まで怜悧な刃物だと思っていた木村政雄のイメージが180度変わった。〝つらい時でもつらい事をちゃんと逃げずにやっている人間をきちんと評価しないとだめだ〟なんて事を言う人だったのか。会社が雇ってる芸人の側に立って、その心の裏をちゃんと見ている人なんだな、と思うと意外すぎて涙が出た。
 見てくれ通りのクールで切れた頭脳の持ち主は、その奥にとても優しい、情けや温情を秘めた人であった。その事に気付かされた。

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■ 変えちゃいけない、串カツと通天閣の香りのする大阪の笑い

 『吉本興業 女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」』にはさらにこう書かれている。

 西川さんのことは好きだし、当選を願ってはいた。けれど、すごくつらかった。いつのまにか誰とも話が合わなくなって、それでもわたしだけは、横山さんの側を離れられなくて……。
 だけど、いままで一生懸命やっていたことを認めてくれる人が、自分のすぐ目の前にいた。誉め言葉もなにも入っていないたった一言だったけど、わたしは、木村さんが言ってくれた言葉を一生忘れない。
 良い時はほんとうにみんながちやほやしてくれるものだ。
 だけど、ほんとうにつらい時にこそ、人間が見えてくる。

 その通りだと思った。

 大嫌いだった木村さんが、この日から大好きに変わった。木村さんと仕事がしたいと思った。木村さんに認められる人間になりたいと思った。

出典:『吉本興業 女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」』大谷由里子、朝日文庫


 木村さんの下でダウンタウンを売れる芸人にしたいと張り切っていた大崎洋(現・吉本興行会長)も、そんな木村さんと仕事がしたいと思って慕っていた一人だったし、この本には駆け出しのまっちゃんを大崎さんが優しく慰めるエピソードもある。

 とはいえ、人は変わっていくものだ。年齢を重ねて、立場が変わると、自然、人柄が変わっていく。性格は変わらなくとも、その気性の強弱が変化し、良い面も悪い方へ、悪い面も良い方へ移行することがしばしばある。

 今回の吉本の内紛、お家騒動には笑芸人を扱っている人達の指向の変化、というか、アナログにしかならないものにデジタルを導入して失敗したような惨めさを感じる。(会社を)無理矢理IT化して肥大するだけ肥大させておいて、結局、元のアナログでしかなかった己に気づかされるみたいな、ドアホな本卦還りを感じてしまう。

 本卦還りは悪い事ではない。でも本卦還りするなら、どうせ元に戻すのなら、吉本の会見に出てきた切れ者の弁護士風情よりも、木村政雄さんのような篤い人に任せたいのだ。

 今回、吉本が立ち上げた経営アドバイザリー委員会に木村さんは参加されていないようだが、上沼恵美子の言う「串カツや通天閣の香りのする、大阪の笑い」を理解し(*1)、いい事も悪い事も見てきた、芸も情熱も、そしてその裏にある苦労や哀しみを熟知しているこの人が差配してこそ、花も実もある笑い、演芸-芸-が提供されるのではないか。
 私はそう思っている。 <続く>

吉本のマーク

*1「串カツや通天閣の香りのする、大阪の笑い」 8月4日放送の「上沼・高田のクギヅケ!」の中で、上沼恵美子が吉本のお笑い(吉本新喜劇)を表した言葉。当コラムの最終回(8/13)で全文紹介します。

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吉本--笑芸を扱う会社の笑えないレジーム(9)

■ 騒動収拾のホワイトナイトは、この人しかいない

木村政雄
出典:公式サイト 木村政雄の事務所


 とはいえ、この騒動がゴタゴタし出した時、つまり吉本批判が始まって、松本人志とともに明石家さんまが乗りだし、引退した紳助がコメントしたりしたあたりで、ふと思った事がある。この騒動を収拾できるのは、あの人ぐらいしかいないんじゃないか、と。

 「上沼・高田のクギヅケ!」(8月4日放送)で芸能レポーターの井上公造が言っていたが、今回の騒動が起きた時、週刊誌が取材しようと動いた人物(当事者以外)が3人いるという。
 島田紳助上岡龍太郎上沼恵美子がその3人だと言っていたが、私はあと一人いると思った。

 それは、元・吉本興業の上層部にあって、やすしきよしのマネージャーを長く務め、今叩かれている大崎洋会長の当時は上司で、やすきよとともに明石家さんまの東京進出を赤坂の狭いマンション(事務所)でサポートしていた人物。

 そう、木村政雄さんである。

 この方、1990年代から2000年にかけてよくテレビに出ておられた。今、たけしが出てる「Nキャス(新・情報7DAYSニュースキャスター)」の前番組(ブロードキャスター)ではコメンテイターもされていたと思うが、とにかくひと目見て、切れ者、と判る人。それぐらいだから、ちょっと怖い。ものすごい怜悧な、切れる頭脳である事は見かけだけのことでなく、小林信彦の「天才伝説 横山やすし」などを読めば、その仕事ぶりの凄さが判る。
 人の話をよく聞いて即決即断。先見の明がある、なんてもんじゃなく、彼の語った事(予見)が現実になっていくといった感じ。合理的なものの考え方をする典型的な企業トップのようだった。

 話は変わるが、日本映画の黄金時代、大手メジャーの映画会社の社長、重役(製作担当重役または撮影所長)は、所属スターや監督の現在進行中の色恋(浮気、離婚、不倫、妊娠)はもちろん、撮影、照明、衣装など下々のスタッフの人間関係からつまらない騒動の類いまで、アンテナを張ってキャッチしていた。森岩雄・藤本真澄(東宝)にしても、城戸四郎(松竹)にしても、永田雅一(大映)にしても、堀久作・江守清樹郎(日活)、岡田茂(東映)にしてもその情報収集能力には恐ろしいものがあった、と言われている。
 常にフレッシュな情報を掴んでいなければ、次作る映画のキャスティングから何からが進行しないし、また作ったところで当たらない、という経験則から来る、それは〝備え〟であった。

 木村さんにもそういう備えがあったように思うが、今の吉本上層部にはそういう備えがないように見える。

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 今回、闇営業の報道が出た時、宮迫・亮が「ギャラはもらっていない」と最初の聴き取りで嘘を言った事が問題視されているが、その時、立ち会った吉本社員(または弁護士)は、もらっていない、という言葉を鵜呑みにして「判りました。じゃ、ちょっとの間、謹慎してください」と事務的に言ったんだろうか? そこが解せない。
 だって、芸人やタレントという(あやふやな)人材を扱う会社だよ。営業してギャラをもらってないと相手が言ったって「エ、じゃ、キミはタダで芸を見せてきたのか? ギャラもとらずに?」と聞き返すのが当然だ。続けて--

「本当は貰ってるんだろう。貰ったら貰ったって言わないと。今言わずに後で言ったらタイヘンなことになるんだぞ」ぐらい言わないだろうか。

 で、その時、当事者以外の芸人に話を聞くなどして独自の調査網で金銭授受の有無を掴んでおれば、その上で芸人が「貰いました」と言ってくればそれでいいし、「貰ってません」と言った場合は、「誰それに聞いたんやけど、キミ、貰ったって話だぜ」ともっていけば、「・・・実はもらってました」とすぐ吐いたんじゃないか、と。
 これくらいの事、芸能事務所ならやれて当たり前だ、と思うのだが。一般企業だって、トラブルを起こしそうな問題社員の動向を調べるために探偵を使ったりする。そういうことをしないのかな、吉本は。

 それをしないのは〝ファミリー〟だからかなぁ、などと思ってしまったのだが、そういう一種なれ合い、片やシビアな、上層部の勝手な判断で処断される芸人、タレントは「身から出たサビ」とはいえ可哀想だ、とも思う。

 怜悧で合理的な木村さんなら、当初からここまでやって、それでもってバシっとした、そしてある意味、温情のある裁定をしてくれたのではないか、とも思うのだ。<続く>

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吉本--笑芸を扱う会社の笑えないレジーム(8)

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 最初に断るべきだったが、今回の号外コラムにオチ(結論)はありません。

 吉本芸人の闇営業問題の決着がまだなのに加え、途中から吉本興業そのものへの批判内ゲバみたいな様相を呈してきて、不満を託っていた若手芸人がSNSで意見を言ったりそれにベテランが反論したり、とわやくちゃな状況が一時あった。
 今(8月第2週)は沈静化というか、どこのマスコミも掘った情報を流していないから、オチのつけようがない。

 状態が落ち着いてきたので、会社(吉本)が反旗を翻した芸人を精査して、彼らの処分とその時期を粛々と設定している、とのニュースもある。8月4日の読売テレビ「上沼・高田のクギヅケ!」で、上沼恵美子が騒動に対してガッツーンと言及していた。謝罪会見の宮迫博之の余計な吉本批判については、特に手厳しく糾弾していて気持ちが良かった。

 芸人側から見た、この騒動の本質はひとつは上沼さんのこの時の発言であり、もう一つは謝罪会見のあった7月20日夜のTBS「新・情報7DAYSニュースキャスター」でのビートたけしのコメントであって、それで十分な気がする(松本人志など吉本関係者を除く、他の人達のコメントは、結局、上記の2人の意見を薄めてボカしたものだから)。

 ワイドショーや情報番組に呼ばれた芸人、タレントはよく「論点がズレてる。闇営業、反社からギャラをもらった事が問題なのに、なんだか話が吉本批判になっちゃって。本質に戻ってほしいデス」なんてヤワな事を語ってるんだけど、そんな事言ったって、会見したのがあの(程度の)社長だもん、騒動は大きくなるわな。

 先にも書いたけど、僕らはこうした、本質から外れた、または生み出された第二、第三の騒動すらも「バラエティ番組」として楽しんでるわけだから、文化人ヅラして聞いたふうな事(つまらない正論)を言わないで欲しい。

 私など、宮迫・亮の会見を「むごいナー」と思って見ながらも、途中から吉本上層部の杜撰な対応に二人が怒ってる事が分かり、それを糾弾する下克上な流れになっていくのを感じた時、「あー、オモシロイ。『仁義なき戦い』の〝代理戦争〟みたいになってきた!」と大いに楽しくなったもの。

■ 焦燥、混乱、寝返り、保身・・・てんやわんや劇の頂点『仁義なき戦い 代理戦争』

シナリオ仁義なき戦い 仁義なき戦い 広島死闘篇 代理戦争 頂上作戦



 1973年、仁義なき戦いシリーズの第3弾として登場した『代理戦争』は、組織の親分になりたがりぃな、つまり仁侠ファンとでもいうようなミーハーな半グレ親分・打本昇(加藤武、好演!)が、盃を交わした仲間の杉原(渡辺康弘)が目の前で殺され、その葬儀の席で杉原を殺ったと思しき敵の組員が嘔吐する場に居合わせる。その時、打本は弟分の広能昌三(菅原文太)武田明(小林旭)松永弘(成田三樹夫)から「このままでいいんですか」と落とし前をつけるよう促されるが、根性なしの打本はなんだかんだと理由をつけて動かない。

「杉原に継ぐ、実力者・打本の この時の弱腰が、後に村岡組の跡目問題を紛糾させ、やがては西日本最大の抗争事件の目ともなっていったのである」


 との山口哲のナレーションがビシッと入って、後は片時も目が離せなくなる『代理戦争』は、練りに練り上げられた精妙な構成に支えられており、複雑かつ緊密に仕上がったドラマは何度見ても面白い。右に行くかと思えば左に曲がり、左に行くかと思えば旋回してド真ん中からズドーンと大砲が撃ちこまれる、というような考え抜かれた構成、レギュラーとイレギュラーが交差し乱打される展開の妙に酔い、痺れるわけだが、そういうドラマを僕らはナウ(現実)でも見たいのである。

 だから今回の騒動、下手に終息などして欲しくないのだ。 <続く>

菅原文太 深作欣二『仁義なき戦い 代理戦争』小林旭.



▲ 左から打本昇(加藤武)、若松三郎(大前均)、広能昌三(菅原文太)、杉原文雄(鈴木康弘)。
『仁義なき戦い 代理戦争』より。


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08/07のツイートまとめ

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アメトーークに戻っておいでよ。   宮迫博之が独占告白「『アメトーーク!』には戻れない」(2019年8月7日)|BIGLOBEニュース https://t.co/HkF0AnlKa5
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高村 英次

Author:高村 英次
私・高村英次が書いた『ラストシーンの余韻』は、日本映画界の巨匠・溝口健二監督の評伝。この電子書籍版はアマゾン Kindleストア 及び 楽天ブックスから購入可能。紙の書籍版は製本直送.comより発売中。各コラムの末尾にある発売告知バナーから販売サイトに遷移、またはポップアップ画面が出ますのでそこで購入して下さい。

< プロフィール >
血液型:A型
趣味:サイクリング、クッキング、デジカメでの写真・動画撮影
好きな場所:豊平川、中島公園、北海道神宮、北大、八紘学園農場
好物:コーヒー、ソフトクリーム、ジンギスカン、スープカレー、麺類、寿司
好きな店:MORIHIKO.STAY&COFFEE(ホテル・ポットマム)、oj珈琲 ~食いもの屋cafe~、喜輪、一文字伽哩店、カレーのチャンピオン、馬美舞辺母、綱取物語、斗香庵、文太郎、林、風来堂、おっぺしゃん、山家、一鶴、チロリン村、パールモンドール、ロイズ厚別西店、ポルトルージュ、サンドリア、Charlie

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