新作プレビュー  『 エージェント:ライアン 』 <前編>

◆ まるでジェイソン・ボーンのような新生ライアン


エージェント・ライアン メイン
▲ クリス・パイン扮するジャック・ライアン   (C)2013 Paramount Pictures. All Rights Reserved.


 予告編を見れば判るとは思いますが、今度の ジャック・ライアン は、まー、 動く動き回る!

 ハリソン・フォードが持ち役としていたジャック・ライアンは CIAアナリスト(国際情勢の調査分析官) だから、本来は跳んだりはねたり、ドンパチやったりすることはなく、またそういうキナ臭い現場に出向くこともないはずなのだが、それだとアクション映画にならない。
 だから年配のハリソンも結構、身体張って演じてたし、そもそも最初にライアンを演った アレック・ボールドウィン『レッド・オクトーバーを追え!』(1990)では旧ソの潜水艦に行かされてたし、3代目ライアンを仰せつかった ベン・アフレック などは『トータル・フィアーズ』 (2002)でこれ以上キナ臭い所はないという“核兵器爆発”の現場に出くわしている。
 そんなに危なくてヤバい場所に出入りするのなら、いっそのことアナリストからエージェント(スパイ)に格上げして、徹底的にハイリスクな場所で活躍して貰おう、ってな感じで、今回、ライアンは若返って国際的かつ政治的な紛争の現場にカムバックしてきた。
 それ自体は大いによろしい。
 おそらくはパラマウント映画も、ユニバーサル映画の一連の〝ボーン・シリーズ〟 --『ボーン・アイデンティティ』他の3部作と姉妹編『ボーン・レガシー』-- のような人気シリーズにしたくて、〝ジャック・ライアンの復活〟を考えたものだろう。
 本作の完成前に亡くなってしまったが、ジャック・ライアンのキャラクター・クリエーターで原作者のトム・クランシーもこの新生ライアンのプロジェクトに参加していたから、今回、出来上がった新しいライアン像とストーリー・ラインは原作者〝お墨付き〟というわけで、そのへんは信頼感が増す。

 要は、4代目のライアンを仰せつかった クリス・パイン がそれを自分のもの(持ち役)とできるか、どうかでしょうね。
 できてるか、って? うーん、どうでしょう・・・。

 悪くはない。というか、彼が演っているライアンがどうのこうのというよりも、クリス・パインが例えば “ミッション・インポッシブル”シリーズ を担っている トム・クルーズ のようなスターになれるか、否か、という事だと思うんです。
 彼はすでに同じパラマウントで、これまた新生の“スター・トレック”シリーズカーク船長 という重要なロールを背負っている。こちらも若い時分の青年カークだから、軽挙妄動や失敗を積み重ねていく、という成長譚ではあるけれども、そうした青二才キャラが通用するスタトレとは違い、ライアンはそれこそ ジェームズ゙・ボンド ばりに博覧強記の明晰頭脳とタフな肉体でもってバリバリと行動していかなければならない。
 見ていただくと判るけど、新生ライアンは ジェイソン・ボーン もどきのスーパー・エージェント(凄腕スパイ)像を要求されているから、
「この暗号、どっちだっけ?」 とか 「このパスワードで合ってんだっけ?」
 なんて躊躇は許されない・・・とはいえ、『エージェント:ライアン』は、007シリーズで言えば 『カジノ・ロワイヤル』 (2006)みたいな〝ルーキー編〟ですから、トンマな失敗や行き違いのミス、ってのも結構あります。
 でも、そこが面白い。まだ学生然としたクリス・パインのルックスにはそうしたヘマな青二才ぶりが似合ってて、〝今のところ〟はハマッてる。

 ライアン=クリス・パイン分析はこれくらいにして、じゃあ、この映画のどこがいいか、というと、やっぱアクションですな。 〔続く〕

エージェント・ライアン 日本版ポスター
▲ 日本版ポスター  (C)2013 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

   ■  2月14日先行公開、2月15日から全国ロードショー  
                   配給:パラマウント・ピクチャーズ・ジャパン ■


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