気まぐれコラム   ポラリス、撮ったドーッ!!!

◆ 札幌のタブレッティ~な新型市電を撮ってみた   <後編>

 その次の駅 「ロープウェイ入口」 にダァーーーーーーッと特急でやってきたジャズ野郎は、自転車を駐めて鍵をかけ、デジカメを取り出して、息切れしつつ素早くシューティング体勢。

 ポラリスはまだ車道の奥にある。
 「よーし、今だ」
 ってんでカメラのスイッチを入れて画角を調整し、そこで何故か分からないのですが、しゃがんで車体を撮ろうとした ・・・ そうです、いわゆる ローポジ ってヤツです。

 ローポジと言えば 小津安二郎 。キャメラをちゃぶ台にのっけた位の高さに固定して、屋内のシーンも屋外のシーンもそれで撮影する。 〝犬の見た目〟 とも揶揄されたこのローポジを小津はやり続けたわけですが、別にそれをマネてやったわけじゃない。

              なんというか、なんとなく、なんですよね。

 迫ってくるポラリスを自分の目の高さで撮っても迫力が出ない気がして、咄嗟にパッとひざまずいてカメラを構えて、画を見てみた。すると遠くにあるポラリスの車体が立って見ている以上に小さく見えた、ほとんど見えないくらいに小さく。
 しかもダンダンと迫って来ているハズのポラリスの車体が、大きく見えてこない。

                    「おかしいな・・・」

 と思ってたら、自分に近づいてくると急にデッカク映り出してくる。

                    「ああ、コレは!?」

と驚きましたけど、実はちょっとこうなるだろうとは思ってもいた。近づいてくる人とか物をローポジで撮ると、かなり自分に接近してきたところで急に大きく映り出す、ってことを小津監督について書かれた本で読んでたから。
 接近しなくても、ただその場に立っている人や物を撮る場合、カメラに近い方は大きく、遠い方は小さく映るわけで(遠近法ですから、当たり前といえば当たり前ですが)、
「じゃあ、動いてコッチに迫ってくる物体ならきっとに急にデカクなるのでは?」
と思ったら、そのとおりだったってわけ。いわば レンズの特性 です。

 小津安二郎はシーン(カット)とシーン(カット)の繋ぎに、フェードイン・フェードアウトやオーバーラップ、さらにワイプなどのオプティカル処理を使わない事でも有名ですが、何故そうしないのか、と訊かれた時、小津監督は

                「あれは レンズの属性 だから」

と答えた。レンズの特性が解っていたからレンズの属性はいらない、と言いたかったのか。そいつは解りませんが。


★ ポラリスの到着と発車。フランソワ・トリュフォー監督の 『終電車』 (1980)のテーマ曲、ジョルジュ・ドルリューのワルツにのせて・・・。                   C ジャズ野郎


 とにかく、そうやって必死に自転車を漕いで、急ごしらえでセッティングして撮影したのが 上の動画 ( ★ YOU TUBE にて公開 )。映像が上下にカクカクと動いているのは息切れのためですが、さきほど「手前に近づくと急にデカクなる」と書いたほどには、デッカク映り込んでません。おかしいなぁ、撮影してた時にはモニター画面の中で急にデカクなったように見えたんだが・・・。

 それはともかく、キャメラの腕は別にしてポラリスはナイスなデザインでしょう。 スマホを横長にしたような、またはタブレットをそうしたようなデザインで、シックなブラック・アンド・ホワイト。このデザイン、2013年のグッドデザイン賞に輝いていて、車体前方の下にある愛称〝ポラリス〟のロゴは札幌市立大学の学生さんの作だとか。

 どこか近未来風な感じで好きなんです。ポラリス、早く乗ってみたい。    〔終〕


< 『祇園の姉妹』や『浪華悲歌』で日本映画にリアリズムを打ち立て、
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  伊藤大輔・小津安二郎・黒澤明などのライバル監督&スタッフとの
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好きな場所:札幌ドーム、中島公園、中央図書館、豊平川
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