緊急コラム 番狂わせとミステイク - 決定!第89回アカデミー賞<3>

◆ 主演男優賞に輝いたケイシー・アフレックのこと(2)

ケイシー350
▲ケイシー・アフレックのインタビュー記事が載った「マリ・クレール」1999年12月号。
世界各地で発刊されている、フランス発の月刊ファッション誌「マリ・クレール」。
日本版は中央公論社が発売していて、後に角川書店(現KADOKAWA)に移り、次にアシ
ェット婦人画報社と発売元が移ったが、2009年7月に休刊。現在、読売新聞の購読者
向け会員誌として再刊。この記事が載った日本版は発売元が角川書店の頃。


 そのケイシー・アフレックのインタビューが載った『マリ・クレール』の記事を引っ張り出して読んでみたら、現在の大成を予言する(納得させる)ようなイイ事を彼は語っていた。

 見出しの「オスカーは欲しいよ。一番いいオファーが来るからね」ってコメントからして今回のアカデミー主演男優賞を見据えてのもののように思えてならないが、コレはジャズ野郎こと映画ライターの私・高村が、当時、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』に出演してマット・デイモンと脚本を共作してアカデミー脚本賞をゲットした兄のベン・アフレックを引き合いに出して無理に訊いたため。
 いわば《誘導尋問》に素直に応じてくれたわけだが、まあ、そういう無理矢理な、コジツケがましい訊き方をインタビュアーはするもんですよね(エッ、お前だけだって?! うーん、そうかもしれない)。
 それでも、ひと足先に成功を手にした兄を羨むことも、妬むこともなく(というかそういう素振りをみせず)、ケイシーは淡々とインタビューに応じてくれた。だから好感持ったんだ。

 オスカーが欲しい、という理由を彼は、

「有名になったら一番いいオファーが、当然最初に来るからね。そしてメジャー作品の出演依頼も来る。要するに『アルマゲドン』に出る事によって『ブレードランナー』に出られるかもしれない。インディーズ系に出ていると、やりたい企画が立ち上がった時に話がこない。一番出たいのは『ブレードランナー』みたいな作品だから…」                         (『マリ・クレール』1999年12月号)

 と〝ブレードランナー愛〟を強調していたが(というのを、今回、記事を読み直して発見した)、大体が知的な人なんだ。12歳から俳優を始め(始めたのは兄より先)、はっきりと俳優を志した高校生になってからはわざわざカリフォルニアに移住し、俳優業をやりながらワシントン大学とコロンビア大学に同時入学した、ってほどの人だから。

 インタビューした時、彼が出た作品は『200本のたばこ』という1981年の大晦日の1日を描いた群像劇だったが、私が、
「その翌年の82年は大学受験だったので、81年の大晦日はひたすら受験勉強してました」
 って言うと、ニヤッと笑って、
「それは正しい、正しい過ごし方ですよ」
 と優しく言ってくれた。

 今回のアカデミー賞授賞式ではトランプ批判が横行したけれど(そうなるだろうと思って、楽しみにしてた)、そのトランプさんが一番尊敬する歴代大統領はロナルド・レーガンだってのは有名な話。そのレーガン(時代)についてケイシーはなかなか洞察力に富んだ事を語っていた。

「やっぱりレーガン大統領が登場した事で80年代は決まったね。真面目さ、謙虚さに意味はなく、すべてが享楽的であらゆる物を手に入れる事が良し、とされた。その享楽の後って、パーティで騒いだら翌日は二日酔いで頭ガンガンしているのに似てる。80年代に痛飲したから、90年代は頭ガンガンさ」 (前掲誌)

                 ムムッ、鋭い!

 〝トランプ大統領が登場した事で2010年代の後半は決まったね〟と言われぬようにしたいものだが、どうやら異民族排斥でギスギスした限りなくヤバイ、〝頭ガンガン〟の4年間になってしまいそうだ。<続く>

                   *****

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